2006年8月25日 ロングテール現象
 
 最近、ロングテール現象という言葉を耳にするようになりました。ロングテールとは、ネット販売において、ほとんど売れないニッチ商品の販売額の合計が、ベストセラー商品の販売額合計を上回るようになる現象のことをいいます。Web2.0というインターネット技術の進展により、ロングテールと呼ばれる多様で小規模な商品需要であっても、魅力ある市場として成立する可能性が高まりました。

 これまでは、多様で小規模な商品需要は、市場として成立する場合であっても、ごく限られた利益しか期待できなかったが、幅広い利用者の参加等を特徴とするWeb2.0の進展により、そのような商品需要を効率的に集積、顕在化させることが可能となり、一般市場とそん色のないレベルの市場として形成することが期待できるようになりました(図1)。

 このことは、利用者の立場で見れば、これまでであれば手に入れることが難しい商品が、比較的簡単に手に入れることができるということで、大変便利なことになります。

 ロングテール現象の典型例として挙げられるのが、Amazon.comの書籍販売です。同社のネット書籍販売では、全体の売上げの約3分の1が通常の書店では扱うことが困難な売上数の少ない本によって成り立っていると言われています。
 同社のネット書籍販売は以前から行われているものですが、カスタマーレビューで多くの利用者による評価を需要の掘り起こしに活用している点や、データベースやAPIを公開しサービスの改善や拡大を図っている点などで、Web2.0のコンセプトを利用した事業展開を目指していると言えます。

 その他の例としては、Googleの「アドセンス(AdSense)」という広告商品を挙げることができます。アドセンスは、個人等のウェブサイトの内容にマッチした広告を当該サイト内に自動的に表示するサービスであり、低料金の成果報酬型で広告の出稿も掲載も容易であるため、多くの利用者が参加できる点が特徴となっています。アドセンスは多数の個人サイトを広告対象とすることによりロングテール部分にも収益源を求めることが可能な広告商品であり、例えばこれまで広告とは無縁だった中小企業の広告戦略として活用されています。

 インターネットは大きなビジネスモデルの変革をもたらしています。
 (参考資料:総務省 情報通信白書
 
図1:ロングテール現象の概要
 
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